2023/05/30
インターネットの代表的なルール”特商法”について
皆様こんにちは!日本物流開発のコラム担当の「一」です! いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます! ECサイトにアクセスし、下の方までスクロールすると「特定商取引に関する表記」というものを見たことはないでしょうか?ECサイトには必ず記載されている物になりますが具体的にどのような法律で運用されているのか、どのような効力を持っているのか。今回は特商法について解説をしていきたいと思います。
特商法とは?
正式名称「特定商取引法」とは事業者による違法・悪質な勧誘行為を防止し、消費者の利益を守ることを目的とする法律です。ではどのような販売方法が対象になるのかというと訪問販売や通信販売といったトラブルを生じやすい取引類型を対象に事業者が守るべきルールとクーリングオフ等の消費者を守るルール等を定めています。販売方法によって細かなルール決めがされており、全てを解説することはできませんがECサイトに該当する通信販売のルールについて解説していきます。
特商法の定める通信販売とは
特商法では事業者が新聞、雑誌、インターネット等で広告し、郵便、電話等の通信手段により申し込みを受ける取引のことを「通信販売」と定義付けています。この通信販売には様々な規制があり特にECの導線になりうる広告表示に関して非常に多岐にわたる規制があります。
特商法の広告表示に関する規制
では 具体的にどのような規制があるのでしょうか。基本的な規制事項としては表示義務と誇大広告の禁止に分類することが出来ます。では具体的にどのような規制があるのでしょうか。消費者庁のHPから引用し以下のようにまとめました。
<表示事項>(一部抜粋)
- 販売価格
- 代金の支払時期、方法
- 商品の引き渡し時期
- 申込期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項
上記の項目を広告へ記載する義務が発生しますがこれら項目が全て記載されている広告はあまり見かけないと思います。それ以上にこれらの義務が全て表示されている広告は非常に見づらく広告本来の役割も果たせなくなります。その為、消費者からの請求によって表示事項を記載した書面(データでも可)を延滞なく提供することを広告に表示し、実際に請求があった場合に延滞なく提供できるような措置を講じている場合には広告への表示事項を一部省略することになっています。
省略できるものもあれば省略が出来ないものもあるので広告作成の際は非常に気を付けて作成する必要があります。
<誇大広告の禁止>
ではこれらの条件をすべてクリアしたので広告を作成し、掲載できるかといわれると少し注意すべき事項があります。それが誇大広告です。誇大広告はその名の通り実際以上の利点を強調し消費者に購入を促すような広告です。よくあるものとしては「絶対に1週間で痩せる!」であったり、「必ず投資額の倍稼げます!」といったものが有名であるかとは思います。当然そのような広告を信じ、商品購入またはサービスを享受することで事業者消費者間でのトラブルが発生する可能性があるため特商法において誇大広告は禁止されています。
まとめ
いかがだったでしょうか?今回紹介したのは特商法の中でもECに関わる「通信販売」の一部でしたが特商法自体非常に幅が広く「通信販売」の項目に関してもかなり量の多いものとなっています。今回重点項目になりうるものをピックアップして紹介しましたがこれを機に広告作成においてもより慎重にかつ皆様に親しまれるような広告を作成していきたいと思います!