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2023/04/12

物流大河シリーズ④関東大震災による物流システムの進化

皆様こんにちは!日本物流開発のコラム担当の「一」です!  

いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます!  

100年前の1923年9月1日に関東大震災が発生しました。その影響は凄まじく当時の地震だけでなく火災の影響もあり、死者は10万人越えともいわれています。当時の人口は6000万人程でしたのでこの数字は当時人口の約0.17%、現在の人口に当てはめると約2000万人の死者が出たということがわかります。このように関東大震災は非常に重要な出来事となります。今回は大正時代の物流について「関東大震災」を絡めながら解説していきたいと思います! 

大正時代の物流について 

大正時代の物流は、現代と比べると技術やインフラが限られていたため、大きな課題がありました。しかし、近代的な物流システムが構築されつつありました。鉄道は、その代表的な手段であり、大量の貨物を運ぶことができ、それまでの馬車や船舶よりも速く安全に運搬できる利点がありました。道路に関しては、舗装された道路がまだ少なく、未舗装の道路もありましたが、貨物自動車の登場により物資輸送が効率化されつつありました。 

地震発生と物流システムの破綻 

そんな大正時代の物流システムに、1923年9月1日に「関東大震災」が襲い掛かります。この地震によって、東京を中心とする関東地方で大きな被害が発生しました。鉄道や道路が寸断され、物資の輸送が困難になりました。港湾施設や倉庫などの物流インフラも壊滅的な被害を受け、物資の保管や積み下ろしができなくなりました。さらに、火災が多発し、物流システムの破綻がさらに深刻化しました。 

復旧と物流ネットワークの見直し 

その後、復旧作業が急ピッチで進められました。まずは道路や港湾施設などの物流インフラの復旧から始まりました。また、自動車など新たな輸送手段の導入も進められ、より効率的な物流システムの構築が進められました。特に、関東地方の物流ネットワークは見直され、より効率的な配送ルートの構築が進められました。 

一方で、震災後には物流コストが高騰し、物資の品薄が続いたことも事実です。震災によって物流インフラが破壊され、復旧に時間がかかったため、物資の供給が滞り、品薄に陥る地域が多かったのです。しかし、復旧作業が進むにつれて、物流システムは徐々に回復し、品薄が解消されていきました。 

まとめ 

いかがだったでしょうか?関東大震災の影響は、当時の物流システムに深い影響を与えました。しかし、震災後の復旧作業を通じて、より効率的な物流システムが構築されることになったのです。特に、新たな輸送手段の導入や物流ネットワークの見直しなど、多くの改革が進められました。現代においても、自然災害や社会的な変化によって物流システムに影響が出ることがあります。しかし、震災後の大正時代のように、復旧作業や新たな施策によって物流システムを改善していくことができるという点は、今日でも変わりありません。過去の出来事から学び、より強靭な物流システムの構築に向けて、常に取り組んでいくことでより良い社会を築いていくことが重要であると考えます! 

次回は昭和初期の物流について触れていきたいと思います!

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