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2022/10/12

転売問題について

こんにちは!日本物流開発のコラム担当です!

いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます!

皆様はネット通販で商品を購入する際、定価やメーカー希望小売価格よりも異常に高い商品を目にしたことはないでしょうか?それは高額転売された商品です。現在では比較的落ち着きを見せてきた高額転売問題ですが何が問題で、どのような悪影響があるのかを解説していきます!

転売とは

転売とは商品を店舗等で購入し、購入代金に利益を上乗せして販売する行為のことを指します。簡単に言ってしまうと安く買って高く売るという一般的な商品販売方法と何ら変わりがありません。相違点としては卸問屋から商品を購入するか小売店から購入するかという購入場所の違いが一番大きな違いとなっています。

また、広義の意味では商品を購入後、再度販売することが転売であり、極端な話ですがリサイクルショップに商品を持っていくことも転売になります。これだけを聴くと転売の何が問題なのかという疑問が出ると思いますがここからは転売の問題について解説していきたいと思います。

転売の問題点

ここからは転売への問題点を事例も含め紹介していきたいと思います!

そもそも違法

転売そのものに違法性はありません。しかし、取り扱いに認可や許可が必要なもの、法律により高額転売が違法とされているものに関しては例外であり、刑事罰が下る場合もあります。

具体例として2020年に改正された「国民生活安定緊急措置法」によりマスク、消毒等用アルコールの高額転売が明確に違法になりました。この背景としては新型コロナウイルスの日本での感染拡大が発生し、マスクや消毒用アルコールの高額転売が発生し、日本全域へ衛生用品の普及が滞ったことに起因します。その為、法整備を早急に行い明確にマスク、消毒用アルコールの高額転売が違法になりました。それ以外にも煙草や酒類などは販売許可が必要、チケット高額転売は「チケット不正転売禁止法」によりそもそも違法です。

正常な経済や流通に悪影響が出る

高額転売における最大かつ最も身近な悪影響として、欲しい時に、欲しいものが、欲しい人・必要な人の手元に届かないというものがあります。このことにより「購入機会の不平等」が発生し、高額転売からしか商品を購入できない、そもそも商品を購入する意欲が低下する状態に陥ります。また、他の商品購入やサービスに使うはずの料金を高額転売によって使えなくなるという本来メーカーや小売店が得るはずの利益を得ることができなくなる「機会損失」が発生します。この結果どうなるかというと市場規模の縮小です。本来商品というものは需要に対しどのくらいの供給が必要かとメーカーが調査し販売計画を立てていきます。その商品を小売店に卸し消費者が購入し利益が発生する仕組みになっていますが、高額転売の為に商品が購入されると本来調査で得られた市場規模と大きく乖離する、再生産をしても高額転売を行う消費者層が消えることで供給過多になる、商品生産量がどんどん少なくなるという悪循環に陥ります。

まとめ

いかがだったでしょうか?転売は

・違法性自体は現状ない

・取り扱うものによってはそもそも転売行為自体に違法性が伴う

・市場規模を縮小させメーカーや小売店に大きなダメージを与える可能性がある

といった問題がございます。それ以外にも転売で得た利益に対する課税の難しさといった問題もあります。

現在、各メーカー、小売店が転売対策とし様々な試みを行い、一時期よりは転売問題は落ち着いてきたように感じます。現代社会では様々な物が高性能・複雑化していき初動の生産量が需要に対して追いつかないといったことも少なくありません。少し大げさな言い方かもしれませんが日本経済をよくするためにも高額転売商品を買わない、高額転売を行わない、を徹底することでより良い社会に一歩近づくかもしれませんね!

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