【中国の旧正月とネット通販の繋がり】

こんにちは！日本物流開発のコラム担当の「晶晶（しょうしょう）」です！  

いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます！ 

今回は中国の旧正月の由来と中国の旧正月ネット通販について解説します。 

【中国でのお正月の由来】 

中国の旧正月（春節）は中国で一番盛り上がります。一年間で最大イベントです。春節には実際にもう一つ言い方があります。【過年】グゥオーネン―と言います。ではなぜ【過年】と言われるかといいます。このような昔話が所以となっています。【年】は害獣と言われ、毎回一年の最後の日に出てきて、農産物を壊し、人間はとても苦しい思いをしました。 

そのため、毎年旧正月の年末最後の日に【年】の害獣に会わないように、爆竹を鳴らし 大きな音を作って【年】の害獣を駆除します。また赤い色は中国にとって縁起が良い色で、旧正月には赤色の物を飾ることが一般的です。これが旧正月の一貫文化です。 

【旧正月の食文化と過ごし方】 

中国の旧正月の食文化は約4000年歴史があります。毎年旧正月の30日から31日には、お正月の料理を作ることがメインとなっております。また一番重要な料理は家族みんなを集めて水餃子を手作りし、家族をみんなで食卓を囲み、この一年についてどんなことがあったかなど、様々な話しをします。 

水餃子を作り終わったら、今度は爆竹の準備を行います。旧暦の年末最後日の零時から旧正月の新年１日を変わるタイミングで、家族で爆竹を鳴らし、新しい1年の1日を迎えます。 

中国の旧正月は毎年旧暦により、旧正月の日が変わります。旧暦の１年間【二十三小年】から【除夕】の前日まで準備します。【小年の日】から【旧暦の大寒】まで家の大掃除から準備し、小豆のおかゆを作り、旧正月用の食材を買います。【除夕日】から料理を作り始めて【除夕日】の夜から水餃子を手作り、水餃子の皮から家族みんなで小麦粉を使って作ります。 

ちなみに、お正月の水餃子は３種類あります。 

一つは、肉餡水餃子、日本の年越しそばみたいに、【除夕日】夜零時の時に食べます。 

もう一つは野菜餡の水餃子、肉と野菜のバランスが取れるように食べます。最後は紅こんにゃくの水餃子です。この餃子は地域により食べる文化が少し違い、中国の天津の場合は旧暦の１日朝のタイミングで、紅こんにゃく餡の水餃子を食べます。紅こんにゃく餡の水餃子は新しい一年が万事順調に発展する食べ物とされております。また中国では北方と南方では少し違いがあり、南方はお正月の時に餃子を食べずに団子を食べる習慣もあります。 

それぞれ微妙な文化の違いがありますが、旧正月は中国で一番の重要なイベントとなります。 

【旧暦用語のご解説】 

小年の日（しょうねんのひ）とは旧暦の二十九日です。行事の日として大掃除となります。 

大寒（だいかん）とは、二十四節気の第24。 十二月節（旧暦12月内）。 

除夕（じょや）とは大晦日の夜。 

春節（しゅんせつ）とは、中国・中華圏における旧暦の正月（旧正月）です。 

※中国の旧正月は毎年旧暦により、旧正月の日を変わります。旧暦の計算方法について中国科学院の専門家がおります。天文暦学を利用し毎年の旧正月を計算します。 

【日本には、なぜ旧正月の文化がないのでしょうか】 

日本は、アジア圏にありながら全国的に旧正月を祝う風習がない国のひとつです。日本でも、明治維新の前までは旧暦が使われていて、お正月も旧正月の時期に祝っていました。 

しかし、明治5年（1872年）11月9日に政府が暦を新暦に切り替える布告を発布しました。【太政官布告第337号】と呼ばれるもので、1年を365日、1月～12月に分けたものです。旧暦明治5年の12月3日が新暦における明治6年1月1日となり、新暦への切り替え以後、「旧正月」の風習は次第に日本では廃れていきました。 

【中国での旧正月の消費感】 

中国の旧正月（春節）は一年で、一番重要なイベントの為、基本１週間以上長い休みを取ります。その春節の準備をするため、ネット通販での買い物が一番多くなります。また、その影響で、春節を休まない物流会社もあり、ネット通販はとても便利な手段となりました。また、ネット通販サイト【タオバオ】にて会員限定コンテンツとして公開されている【2022年の中国ECサイト調査】では、売上トップ３の商品として①血糖測定器（年間売上は約26,004,000円となります。）②スポーツ用品（年間売上は約180,000,000円）③美顔器（年間売上は約253,143,600円）となっております。 

近年中国の若者の間で健康管理はとても関心が高く、全国国民健康運動も流行っております。それにより健康に関する商品は自分で購入するだけではなく、お正月の親戚へのご挨拶の贈り物として、とても人気な商品です。 

個人取引でこのような売上実績がある故、中国国内トップの物流業者は対応ができるように春節も休まずに運行することが増えました。更に、新型コロナ感染症拡大による外出自粛の影響により、中国国内ネット通販の売上はますます伸びていくと考えられます。 

【まとめ】 

中国の旧正月は4000年の伝統文化です。昔と比べると国民の年越しは少しずつ変化しております。特に近年中国では国民の約8割がネット通販を利用し商品を購入しており、今後も更に旧正月でのネット通販利用ユーザーの増加が予想され、更に成長していく産業となっております。