Column コラム記事一覧

2023/02/10

物流のキホン:物流センターとは(デポ編)

日本物流開発コラム担当の「かんじ」です! いつも当コラムをご愛読いただき誠にありがとうございます! 

今回も5本+αのシリーズで、物流効率化の中核とも言える「物流センター」について解説していきます。第5回目は、ラストワンマイルの要とも言える「デポ」について解説していきます。

第1回目:物流センターとは(DC編)

第2回目:物流センターとは(TC編)

第3回目:物流センターとは(PC編)

第4回目:物流センターとは(配送センター編)

第5回目:物流センターとは(デポ編)

第6回目:物流センターとは(倉庫・法律編)

第7回目:物流センターとは(貨物運送・法律編)

物流センターとは

物流センターとは、モノの流れをより効率的にする為の拠点のことです。倉庫とは違い、商品を効率的に動かして、トラックでの無駄な移動を減らす役割があります。配送センターのように「貨物自動車運送事業の運送契約で、一時保管するだけ」であれば、営業倉庫の登録が不要な場合もあります。

物流センターの種類は大きく分けて、「DC」「TC」「PC」「デポ」「配送センター」の5つに分けられます。今回は配送センターについて解説していきます。

桃太郎便の軽バン

デポの主な役割は何か

デポとは、「配送を効率・適正化する機能」をもった小型物流拠点のことです。主な役割は、トラック輸送などによって入荷した荷物を仕分けし、「軽自動車」「原付」「軽車両」などで配送します。また、事業者にもよりますが、集荷を行うこともあります。

トラックと比べても、軽自動車やバイクは小回りが利くので、狭い路地でも活動を行いやすい点も利点の一つです。

法律的な利点

デポの拠点は基本的に「貨物軽自動車運送事業」としての運用が行われます。一方で、配送センターの拠点は「一般貨物自動車運送事業」や「特定貨物自動車運送事業」を中心としての運用が行われます。

「貨物軽自動車運送事業」は、「軽自動車」もしくは「二輪の自動車」が1台で営業可能です。保有車両が10台以上の場合、「常勤の整備管理者の選任」が必要です。

対して、「一般貨物自動車運送事業」や「特定貨物自動車運送事業」は、「営業所毎に5台以上必要」・「常勤の整備管理者と運行管理者の選任」が必要です。加えて、「適正な人員や環境」なども必要とされています。

その為、「貨物軽自動車運送事業」として運用されるデポ拠点の方が、「運行管理者」が必要な配送センターと比べて容易に営業することが可能です。

他にもデポでは、「軽車両」や「原付」などを利用するケースもありますが、これらの車両は営業車としてカウントされることはありません。また、「軽車両」や「原付」で貨物を取り扱う場合は、貨物自動車運送事業法に則った運用は不要です。

様々な運用形態

デポで利用される「貨物軽自動車運送事業」は、他の物流センターと比べて柔軟性に長けている為、様々な運用が可能です。

配送の最終拠点としての運用

「一般貨物自動車運送事業」や「特定貨物自動車運送事業」も行っている会社からすれば、運行管理者は重要なリソースの一つです。事業用自動車30台につき追加で1人の運行管理者が必要です。何らかの理由により、事業用車両を10台も必要としないような小さな拠点に「運行管理者」というリソースを割くことは非効率です。

そういった場合に、軽自動車やバイクを利用する「貨物軽自動車運送事業者」であるデポが活躍します。

特に都心部では、事業用自動車を20台以上配置できるような大型拠点を設置することは難しくなります。「郊外で大型拠点を配置し、都心部で小型拠点を配置する」という運用が望ましいです。

個人事業主ドライバーとしての運用

「貨物軽自動車運送事業」は「運行管理者の設置が不要で、事業用車両も1台で済む」という特性上、一人でも開業することが可能です。また、自宅を営業所扱いとすることが可能で、「駐車場がある」賃貸物件であっても開業することができます。

個人事業主ドライバーは、物流拠点と運送契約を結ぶことで、「物流拠点にある荷物を回収し、指定の配送先へ荷物を運ぶこと」が可能となります。

物流拠点側は、個人事業主ドライバーの数だけ「車庫に必要なスペース」が不要になるため、「拠点の縮小」や「作業スペースの拡大」が可能になります。

「貨物軽自動車運送事業」の専門会社としての運用

個人事業主ドライバーが、駐車場を追加で借りて、事業用車両を購入し人を雇うことで、業務の拡大を図ることが可能です。また、営業所から2キロ圏内であれば、車庫として利用可能です。営業所の駐車場を使えなくても、近くに駐車スペースを確保できれば、車庫として扱うことが出来ます。

他の物流センターとの違い

「デポ」は貨物自動車運送事業法に則った運営が行われています。「DC」「TC」「PC」のような物流センターは、「荷主の自社運営」か「倉庫業法に則った営業倉庫」のどちらかです。「必要な環境・資格」や「管理体系」といった面で違いがあります。

「配送センター」は、トラックを中心に運用する拠点であって、「軽自動車」「原付」「軽車両」を中心に運用する「デポ」とは違いがあります。

商品検品

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は物流センターの中でも、「デポ」について解説いたしました。

「配送センター」と「デポ」は、商品運送の効率化を中心に行う物流センターのことです。

反対に、「DC」・「TC」・「TC」は「無駄な出荷数」を減らして物流の効率化を図るセンターのことです。

当社は流通加工やEC対応業務を得意とした「DC」です。

倉庫見学の案内も行っております!

物流サービスを検討される場合は、下記リンクからお問い合わせください!

プライバシー

弊社は個人情報の取扱いを適切に行う企業としてプライバシーマークの使用を認められた認定事業者です。